日本の靴づくりについて
小野崎記子
大学卒業後、約12年に渡り、金融機関渉外活動支援・経営コンサルタント、企画統括マネジャーとして勤務。2005年、事業を継承。
自身がこれまでに「足に合う靴に出会ったことがない」という靴ジプシー経験から、「靴だけ見つめていても、足に合う靴はみつからない」と直感的に判断し、女性の足にフォーカスしたオーダーメイド靴のサロン構築に舵を切ります。靴にお悩みの女性たちの足型をとり、計測し、オーダーを受け、靴をつくり、提供することで、そのお悩みを解決していきました。そして、靴だけでは問題は解決しないという想いを強め、靴・足・歩き方の繋がりの研究を深めていきます。
KIMONO SHOES PROJECTでは、合計180年以上の経験を持つ靴職人のチームを結成、2人は60年、もう2人は30年以上のキャリアを重ねてきました。木型、型紙、製甲、底付、仕上げ、靴の工程ごとに分かれた専門領域で技を磨き、互いに研鑽しながら、KIMONO SHOESは生まれました。
このチームは、自分たちのスキルと経験を活かして、唯一無二のKIMONO SHOESを創り出すことを心から楽しんでいます。そして、伝統を継承していく新たな方法論とSDGsに則った新しいアパレルの形として、最適なソリューションの提案ができると確信しています。
KIMONO SHOES PROJECTについて
艶やかなビジュアル、上質なクオリティ、日本の花鳥風月が表現された伝統衣装、着物|KIMONOTHE
元祖日本のモノづくり、たゆみない日々の努力に裏打ちされた技術、本物の靴職人|CRAFTMAN
日本の誇りある伝統と進化し続ける現代を融合させて「KIMONO SHOES from TOKYO」は誕生しました。
日本文化の意義と伝統の再生
着物に使われる正絹は、もともと強度が高く、弾性もあり、体の土台である足をサポートする靴に向いた素材です。そして、何度もほどいて、手ぬぐいにしたり、おむつにしたり、鼻緒にしたり、形を変えて使い続けるという着物文化が、日本には土壌としてあります。それは、自然との共生を当たり前に捉えてきた、日本の古来からある「もったいない」精神そのものでもあります。
21世紀のKIMONO SHOES
大量生産・大量消費の時代から、今、揺り戻しが起きています。
KIMONO SHOESは、日本の伝統工芸を現代的なデザインと本物の職人技で復活させ、日本文化と 21 世紀のファッションを結びつけ、再構築しています
私たちは「KIMONO SHOES from TOKYO」を日本の伝統文化や価値観を通じて、すべての人々の生活を豊かにする逸品だと考えています。
COOL JAPANの象徴として、これほど相応しい素材はないでしょう。
会社の歩み
KIMONO SHOES from TOKYOをブランドに持つ有限会社アクストは、浅草の靴材料メーカーからはじまったシューファクトリーゆえ、靴はもちろん、シューパーツからすべて国産の完全メイド・イン・ジャパン、自社での一貫生産体制を敷き、TOKYOの靴づくりを発信しています。
創業から70年、3世代に渡ってバトンのように受け継がれ、KIMONO SHOESは誕生しました。これはKIMONO SHOESの創設者である小野崎記子と、この特別なブランドを設立するまでの物語です。
創業は1951年。現代表の祖父が小学生の子供3人を残して戦争で他界。祖母は困り、近所の親切な実業家に相談したところ「子供が多いのだから、雇われるより自分でやった方が良い」とアドバイスを受け、創業を決意します。ヒールの卸売業をしている知人に教わりながら、トランクに商品を積み込んで売り歩きました。曽祖母が自宅で洋裁の教室を開き、子供の面倒を見ながら家を支えました。
2代目の父は、大学卒業後5年ほど電気会社に勤めた後、家業を引き継ぎます。卸売業だけではダメだと判断し、ソールの製造業に進出、理系の知識を活かしながら機械を揃え、千葉県松戸市に本底製造工場を設立しました。靴の部品は煩悩の数と同じ108あると言われているため、取り扱えるアイテム数を増やして卸売業も充実させつつ、ソールメーカーとしての地位を確立し、規模も急拡大します。
3代目の現社長は経営コンサルティング会社出身、2代目の父の急逝により事業を継承することになりましたが、前職を辞めるタイミングが合わず、3年ほど二足のわらじを履く日々が続きました。女性のための靴づくりを目指し、「快適に歩ける靴」のために学んだのは、解剖生理学、足と脚のケアスキル、インソール、ウォーキング等々、靴とは異なるジャンルの知識でした。学びを深めるほど、靴づくりのためには「実際に靴を履く女性の足」が必要であることを痛感、小売業に進出する決断をします。大量生産ではなく、多品種小ロットも飛び越えて、お客さまのお足を計測して1足1足つくるオーダーメイド靴のサロン|アンド・ステディを2010年オープン、現代日本女性の足型を300枚確保することからはじめました。
KIMONO SHOESが誕生した背景には、日本が誇る素晴らしい文化はもちろんのこと、常に変化する時代に環境適応し続ける企業姿勢があったと言えるでしょう。
アクストの強み
アクストの強みは、日本の熟練した靴職人の持つ高級技法である手釣り技術はもちろん、現代日本女性の足のデータとご要望をサロンで日々収集し、ファクトリーと共有できる仕組を持っていることです。
サロンには日々たくさんの女性たちがご来店、足・靴・歩き方にお悩みを解決され、大変お喜びいただいています。そして2024年現在、8,000人を超える足型と計測データ、28,000足のオーダーメイド実績およびフィッティング数を数えるまでに成長しました。
このデータから木型は削り出され、ニーズを反映した新しい企画が生まれます。
KIMONO SHOESで使用する木型もここから生まれ、特許取得しています。
情報収集、研究開発、良質な素材集め、職人の技術向上への投資は惜しみません。
KIMONO SHOESは、艶やかでファッショナブルな面を評価されることが多いですが、その設計・コンセプトには「歩きやすい」「足をサポートしてくれる」「体を整えてくれる」ことが通底しています。
常に、足が主役なのです。
ファクトリーでは、靴作りの伝統を守りながら、常に研究開発を続けています。サロンでは、オーダーメイドの靴やインソールと共に、お悩みを伺うフットカウンセリングやテーピング、ウォーキングレッスンなど、女性が快適に靴を履いて歩くための土台づくりを伴走しています。
しっかりした家づくりには、基礎工事が不可欠なことと同様に、体づくりには、足の整備が「当たり前」。体の土台なのですから。
そして、なんでも土台が整えば、あとは早いのです。
「足に合う靴」は「体に良い」の真の意味を、1人でも多くの方に知っていただきたいという想いで日々、発信しています。
靴のトータルサービスサロン|アンド・ステディは、東京本店、梅田サロン、天神サロンの3直営店に加え、パートナーサロンは全国16店舗と展開中です。KIMONO SHOESはオンラインストアからのオーダーをメインに、取扱店は調整中を含め全国3店舗、海外にも拡大するべく活動しています。
あなたも靴の履き替えを体験してみませんか?
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最高品質の素材
日本の着物は、それぞれが美しく、個性的にデザインされ、正絹で作られています。これこそが、HeWhoMeシューズの肝となります。
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職人の手仕事の靴
熟練した日本の靴職人によって、1足1足、手仕事で作り上げています。着物の美しさと素晴らしい履物の優雅さの融合は、芸術的表現と言っても過言ではありません。
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唯一無二のスタイル
HeWhoMeは靴としてはまったく異質であり、日本の着物伝統と職人技を合体させて、唯一無二のファッションアイテムに昇華させました。